フィリス・クラウス(Phyllis Klaus)氏講演会

11月5日(土)、Blossom Birthで開催された心理療法士のPhyllis Klaus氏の講演会に参加しました。「The Amazing Newborn」や「The Doula Book」などの共著者です。会場には、めずらしくご高齢の紳士の姿も見られ、もしかして!? と思っていたら、やはり、Phyllisさんの夫で上記の著書の共著者である小児科医のマーシャル・クラウス(Marshal Klaus)氏でした! bonding(親子の結びつき)やドゥーラの世界ではパイオニアでいらっしゃるお二人のお話を、こんなに身近に聞けて、この夜は興奮さめやらず! という感じでした。少人数の会でもあったので、思い切って質問もできました。

講演会のメインのお話は、もちろん、親子のbondingだったのですが、ドゥーラの観点から私が一番印象に残ったのは、Marshal Klaus氏が小児科医という立場から、硬膜外麻酔(エピデュラル/いわゆる和痛分娩)が赤ちゃんに与える影響を懸念されている点でした。産後6週間くらいまで、ぐずりやすい傾向が見られ、また母乳育児にも影響するので、親子の関係が築きにくくなるというお話でした。でも、いろいろな研究も出ているのに、未だに硬膜外麻酔をすすめる産科医が多いのはなぜなのでしょうか? 小児科医と産科医は連携しないのでしょうか? もちろん最終的に硬膜外麻酔を使うケースはあり、だと思いますが、最初からメニューの一つとしてあるのでなく、あくまで最終手段、という流れになっていかないのでしょうか? こんな病院内事情のことも質問してみたかったです。

Phyllisさんは、催眠療法もされるそうで、The Doula Bookの内容にもありますが、お二人とも硬膜外麻酔の代わりに自己催眠(self hypnosis)を薦められていました。また、ドゥーラを養成するDONAの創始者でもあるお二人ですが、ドゥーラの効用を強調されていました。自然分娩にも、医療介入の必要なお産にもエモーショナル・サポートは必要、と改めて感じた講演会でした。