ドゥーラ(出産付添人)賛否両論

2004年のウォールストリート・ジャーナルの記事(英語)です。

http://www.gentlebirth.org/archives/doulaWSJ2003Jan.html

この記事には、ドゥーラとしてやっていくのに、肝に銘じておかなければならないことが示唆されています。
つまり、ドゥーラは自然分娩の擁護者としての立場をとるものの、医学的に必要と判断された医療介入をねじ曲げてまで自然分娩を押し通してはならない、ということです。ドゥーラは、あくまで医療従事者としてではなく、母親と赤ちゃんの健康と幸せをサポートをするチームの一員としての役割を果たし、絶対に医療的ケアや助言などをするという一線は超えてはならないのです。

しかし、ドゥーラ個人やドゥーラを認定する団体にも、様々な理念を持った個人/団体があります。例えば、DONAという団体には、倫理規定もありますし、ドゥーラの存在がなぜ利益をもたらすのかという根拠を科学的な研究によって示しています(これらの研究結果についても、またここで書いていければと思っています)。しかし、ホームページなどで見る限り、あまり科学的根拠を述べないままに自然分娩を推奨する団体もあったり、医療の一線を超えてしまうドゥーラがいたり、というのも事実です。このことが医療従事者に懐疑心を抱かせてしまう理由なのでしょう。これにはやはり、ドゥーラという職業には、統一された訓練方法や倫理規定などがないというのが問題かと思われます。自然分娩を推奨する本も数多く出ていますが、何でもかんでも鵜呑みにするのではなく、しっかりとした根拠のあるものを選んでいくべきです。