「だれでもできる母乳育児」

現在読み進めている本です。母乳支援のNGO団体、ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナルによる「The Womanly Art of Breastfeeding」(第6版)をメディカ出版が翻訳したものです。

初めて妊娠すると、ついつい、妊娠/出産をどう乗り越えるか、ということのみに意識が集中してしまいがちですが、出産後におけるお母さんの最大の仕事(時には、試練となることも)は、赤ちゃんにおっぱい(母乳でなければ、ミルク[英語では、formula フォーミュラ])をあげることです。

この本を一冊読んでおけば、母乳育児はどうすればいいのか、ということがわかると思います。なぜ母乳が良いのか、から始まり、授乳の仕方、赤ちゃんの抱き方、トラブルへの対応、などなど、母乳育児に大切なことが書かれています。翻訳版は、日本人向けに内容も少しアレンジしてあるようで、大変読みやすい、お薦めの一冊です。

また、ドゥーラ的観点から言わせてもらえれば、薬を使わない出産の方が、母乳育児へスムーズに移行できる、ということにも触れています。

以下、本からの引用です。

「硬膜外麻酔を使ったお母さんから生まれた赤ちゃんは、ぼんやりとしていて自分の状況がよくつかめず、動きが鈍い傾向にあり、最初の一ヶ月間は、はっきり行動面に違いがあるという研究もあります。陣痛の間によく使われるほかの薬も赤ちゃんのおっぱいの吸い方に影響を与えることがわかってきました」

「ある研究によれば、出産後に母子が引き離されたりして最初の授乳が遅れると、たとえそれが二十分の遅れであっても、赤ちゃんがおっぱいに吸いつくのが難しくなることがあります」

二つ目の引用に関してですが、出産後、赤ちゃんにすぐおっぱいをあげたければ、バースプランなどで、医療スタッフに前もって明確に希望を伝えておく必要があります。


と、ここまで書いた上で、、、今までも書いていますが、出産に関しても、育児に関しても、どの方法が最も良いか、というのは、それぞれの親が決めることです。出産に薬を使ったから、とか、母乳だけで育てなかったから、ということでストレスに感じる必要は全くないと思います(ストレスは母乳にも影響します)。いろいろな情報を知った上で、自分の状況に合わせて、決められるのがいいと思います。